国際結婚手続きの留意点

国際結婚手続きの留意点

国際結婚の手続きは、国によって方法が大きく異なります。双方のパスポートだけ役所に持参すればその場で婚姻が完了する国もあれば、2人の結婚について反対意見がないかどうか、数週間の公示期間がある国(スペイン)などもあります。

 

また、同じ国でも州によって、宗教によって婚姻手続きが異なることもあります。さらに、法改正により以前の方法が適用しないこともありますので、事前に確認しておくことが大切です。以下のような方法で確認できます。

 

1.配偶者の相手に確認してもらう
2.相手国にいる配偶者の親族等に確認してもらう
3.日本にある相手国の大使館で確認する

 

確認すべきことは、以下の事項です。また、確認する際には、必ず「担当者の名前」を聞いておきましょう。そうすると、再度問い合わせする際に、スムーズに進みます。

 

1.日本人側で用意する書類は何か?(通常は戸籍謄本・婚姻要件具備証明書の原本および翻訳)
2.日本人側で用意する書類には大使館の認証(アポスティーユ)などが必要か否か
3.翻訳者の情報は何か必要か?(翻訳日・翻訳者氏名・住所など)
4.翻訳者の氏名は記名(パソコン打ち)でよいのか?翻訳者本人による署名が必要なのか?
5.原本提出できない書類についての取扱い

 

ポイント1  できるだけ日本人の証人を確保する

多くの国では、婚姻届を出す時に証人が必要です。このとき必ず日本人の証人が1名以上必要な場合と、そうでない場合があります。
そうでない場合、相手国の複数の証人が署名することになります。

 

ほとんどのケースではこれで問題ないのですが、まれに、ビザ審査の段階で婚姻届に関する軽微な不備が見つかり、審査が難航することがあります。
この時、日本人が1名でも証人となっていれば、婚姻の信憑性に関する審査上、プラスに働くことが多いようです。

 

どうしても証人全員が現地の方になる場合、その方の氏名・連絡先・配偶者との関係をしっかり確認しておくことが重要です。

 

ポイント2 できるだけ法律婚で手続きする

特に、アフリカ諸国やインドネシアなどの場合、結婚手続きは大きく分けて法律婚・宗教婚・家族婚というのがあります。

 

法律婚姻とは、その国の家族法に基づき、市役所などや裁判所などで婚姻手続きをすることです。手続きが煩雑になることがありますが、日本のビザ(配偶者ビザ)を取得するためには、法律婚をしておいたほうが良いです。

 

日本の市役所などでの婚姻手続き

国際結婚の場合であっても、日本での婚姻手続きは市役所などで行います。

 

どこの市役所などでも良い訳ではなく、本籍地もしくは住所地の市役所などとなります。

 

日本人同士の婚姻の場合、双方の戸籍謄本を見れば双方の年齢、現在独身であること、前婚からの日数がどれくらい経過しているか、(待婚期間を経過しているか)等が明確にわかり、その場で婚姻届を受理して良いかどうか判断できるのですが、国際結婚の場合、そうはいきません。

 

相手の方の国が、中国・台湾・韓国・フィリピン・米国などの場合、多くの市役所などで、過去に婚姻届を受理した事例があり、比較的スムーズに手続きできることが多いとされます。
しかし、人口の少ない市区町村や国際結婚の件数が少ない市町村では、必要書類の案内を受けるだけでもかなりの時間がかかる場合があります。

 

かなりの時間待たされたあげく、「調べておくので翌日また来てください。」と言われることもあるようです。

 

日本の市役所まで婚姻届を提出する場合の一般的な必要書類は以下となります。また、追加で必要な書類があることも考えられます。

 

1.婚姻届
2.相手の国から発行された独身証明書(日本で先に結婚する場合、原本および日本語訳)
3.相手の国から発行された婚姻証明書(海外で先に結婚した場合、原本および日本語訳)
4.相手の方のパスポート
5.戸籍謄本(本籍地で行う場合は不要)

 

必要書類は、市役所などによって異なる場合がある為、事前に役場で確認しましょう。
できるだけスムーズに婚姻手続きを進めるため、市役所などに行かれる際は、以下のことを伝えるようにしましょう。

 

1.相手の方の国籍
2.夫婦双方の婚姻歴(初婚か再婚か)
3.再婚の場合、前婚の期間

 

そして、以下を確認するようにしましょう。

 

1.外国人側で用意する書類は何か?(原本なのかコピーでいいのか)
2.外国人側で用意する書類には大使館の認証(アポスティーユなど)が必要か否か
3.翻訳者の情報は何か必要か(翻訳日・翻訳者・氏名住所など)
4.翻訳者の氏名は記名(パソコン打ち)でよいのか、翻訳者本人による署名が必要か
5.原本提出できない書類、(中国の結婚証・フランスの家族手帳など)についての取扱い

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